YASAI LIFE LINE FOOD SUPPLY

TOP INTERVIEW

“野菜の新しい流通”をつくれば
日本はもっと元気になると信じている。

代表取締役

INTERVIEW

農業はこれからますます面白くなる。
人生を賭けて挑戦する価値がある。

ビジョンに「野菜の新しい流通を
つくる」と掲げている。その意図は?

「農業は日本が世界に誇るべき産業です。でも、この国の農業と青果業界は、いろんな問題を抱えています。天候や農薬の問題もそうですし、後継者問題も深刻です。ではこうした問題を解決するために何が必要かというと、単純にもっと野菜の価値を高めなければいけない。そして農家のみなさんの所得を上げなければいけないし、一方で安心安全な商品をもっと安く食卓に届けなければいけない。そのためには流通革命が必要なんです。これまであたりまえとされてきた業界の常識を疑って、新しい流通をスタンダードにする。フードサプライが取り組んでいることが常識になれば、農業の未来は明るくなる。すなわち日本はもっと元気になる。」

農業・青果業界で夢を持って働きたいという人が増えるといい?

「ブランディングが必要ですね。誇るべき仕事なのに、それにふさわしい見え方がしていない。ただ単にイメージアップしようというブランディングではなく、もっと存在価値が見えるようにしたいですよね。たとえば、地方創生というテーマがあって、地域の問題を農業で解決することもできるんです。実際にフードサプライは地方を活性化するコンサルティングも手がけています。ひとつのヒントとして、喧伝されている“地産地消”ではなく“他産地消”という考え方を持つだけで、これまでにはなかった競争力を持つことができる。私たちは販売先となる外食店の約5000店舗をサンプリングできますが、“他産地消”はお客様が真に求めるものと合致するんです。こうしてマーケットニーズと真摯に向き合えば、地方から新しいかたちの農業が生まれ、地域を元気にできます。事業承継に困っている地方の農家さんや会社にはぜひ声をかけていただきたいですね。多くの業務提携をして全国各地のパートナーのみなさんと業界を変え、地方を変えていきたいんです。」

INTERVIEW

農業・青果業界に
AIを導入するのは、
私たちでなければいけない。

『DWS(デジタルワーカーシステム)』の開発背景も業界を元気にするため?

「もちろんそうです。この業界には謎が多いんです。典型的なのは、なぜ商品の価格が激しく変動するのか?という謎。その一因には人材不足があるわけですが、現場を見渡すと機械的な仕事をしている人が非常に多いんです。“機械的”なのであれば、それは人がやらなくてもいいじゃないか、と。文字どおり機械がやればいいし、ロボットがやればいい。そこで『RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)』という自動化技術を用いて『DWS』を開発しました。これは単なるソフトウェアロボットじゃなくて、この業界における実務を想定したシステムで、導入すると人件費だけでなく、物流費や材料費まで低減することができます。」

業界の人たちは、AIなどの
新しいテクノロジーに疎いのでは?

「だからこそ私たちのような立ち位置の者が開発し、提供する必要があるわけです。『DWS』は2017年に自社フードサプライに導入しました。まずは自分たちの業務に使ってみて、アップデートを繰り返しながら、“業界の現場で使えるシステム”に仕立てました。そうして実際に使いながら大きな成果を上げられるところまで来たのですが、一方で『これを同業者に導入するためには、現場の実務を熟知した上で、親身になって教えてくれる人がいないときわめて難しい』ということもわかりました。いわゆるシステム業界の人が販売しても普及しないだろうと。」

だからフードサプライで販売し、
サポートすべきだと?

「そういうことです。私たちはシステム会社になりたくて『DWS』をつくったわけじゃない。野菜の新しい流通をつくりたくて、農業と青果業界の新しいスタンダードをつくりたくて、最新のテクノロジーを駆使した。自分たちのビジョンやミッションに従って行動していった結果、こうしたサービスを提供するようになりました。フードサプライは今後もさまざまな事業にチャレンジしていくと思いますが、軸は変わりません。すべては日本を代表する第一次産業に貢献したいという意志にしたがって行動します。伸びしろが無限にある業界だけに、やるべきことはまだまだたくさんありますよ。」